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ブルーエンジェル
ドイツのエコマークは、そのラベルが青色であることから、一般に「ブルーエンジェル」(Blauer Engel。青い天使という意味で、以下英語式に「ブルーエンジェル」と表記)と呼ばれています。このブルーエンジェルの歴史を振り返れば、1977年に環境問題を担当していた連邦・州の大臣がこのエコマークの導入を世界に先駆けて決定、1979年には48の商品が初めて認定されました。以来20余年の歳月を経て2004年現在では環境・消費者保護を重視した商品・サービスのロゴとして国内外の670ラベル・ユーザーにものぼる製造業の約3,700品目にブルーエンジェルが付与されています。

ブルーエンジェルのラベル所有権はドイツ連邦環境省にあり、具体的な対象品目の基準案作成や専門的評価、審査、ラベルの使用契約締結などについては、連邦環境庁・ドイツ商品安全表示協会(RAL: Deutsches Institut für Gütesicherung und Kennzeichnung e.V.)・環境保護表示審査委員会(Jury Umweltzeichen)などがそれぞれ役割を分担しながら運営にあたっています。なお、環境保護表示審査委員会の委員の任命権はドイツ連邦環境省にありますが、産官学はもとより消費者・環境保護団体、労働組合、ジャーナリストなど各方面の代表によって構成されており、独立・中立性は確保されています。

ブルーエンジェルは、環境に優しい商品や企業の環境に対する姿勢等を消費者が知るための重要な指標のひとつです。商品の生産から廃棄にいたるまで、あらゆる工程での環境への評価はもとより、同一の用途・機能の他商品と比較して、省エネ等において優秀で、しかも商品の有用性や安全性が保証される商品などに、ブルーエンジェルは与えられます。また、このラベルの使用認定有効期間は原則として3年間で、基準の見直しもまた行なわれています。

実際に、ブルーエンジェルは例えば次のような商品に付けられています:
  • 有害物質(重金属・溶剤等)の含有・排出量を最小限に抑えた商品:塗料・暖房設備・フロン不使用の冷蔵庫等
  • 使用済製品からのリサイクル再生紙
  • 再生プラスチック製品
  • 再利用可能な製品:何回も使用できる瓶や容器
  • 資源節約に貢献する製品:節水設備等
  • 騒音の少ない製品:騒音の抑制された芝刈り機や建設機械等
  • リサイクルのためにメーカーに回収義務のある製品:コンピューター・コピー機等
  • 省エネ商品:冷蔵庫・暖房設備・コンピューター等
ブルーエンジェルが付与されている代表的なものとして、たとえば紙が挙げられます。コンピューター化の進展にもともない、紙の消費は増える一方であり、「ペーパーレス・オフィス」は錯覚であったことがわかりました。紙の利用は資源消費や排水・廃棄物間題とかかわるものです。このような問題を大幅に改善するには、使用済みの紙をリサイクルした再生紙を利用することが必要です。最近では多種多様の再生紙が販売されていますが、全ての再生紙が環境保護の要請に応えているわけではありません。ブルーエンジェルは環境保護の厳格な基準を充足する製品にのみ与えられています。

従来のコピー機は電力消費量が多く、しかも室内空気をオゾンなどの有害物質で汚染する弊害がありました。これに対しブルーエンジェルを取得したコピー機は、オゾン、埃、騒音が最小限度に押さえられ、トナーの成分も環境と健康に配慮したものになっています。もちろんそのようなコピー機では再生紙も使えます。更にメーカーは古い機種を回収し、環境保護に適った廃棄処理をしています。

また、ブルーエンジェルは、企業・家庭において節水を促す機器にも付与されています。飲料水として使える上質の水は世界的に減少しつつあり、水の浪費と化学物質による汚染がその原因となっています。トイレ用の節水フラッシュでは、タンクの量が6−9リットルで、更に水が少なくてもよい場合に水量の調整ができる近代的な設備にブルーエンジェルが付与されています。また、このような水量調節器は旧式タンクにも安く取り付けることができます。 また、節水アダプターを、台所、洗面所、あるいは風呂場の蛇口に装着して水量を抑えることもできます。蛇口からは通常1分間に8−12リットルの水が流れますが、空気の泡を混入することにより実際よりも多くの水を使用している感覚が得られます。このような節水機器にもブルーエンジェルは付与されます。

新しい水溶性塗料が開発され環境や健康への被害が減少しつつありますが、塗料に含まれる溶剤の割合が僅少であり、そして環境汚染の原因となる重金属や危険物質をほとんど含まない塗料にはブルーエンジェル表記があります。また、ブルーエンジェルは環境に優しいだけでなく、同時に高品質の塗料に付与されており、このような塗料は、取り扱い・環境保全への点でも優秀なテスト結果を得ています。

パーティクルボードは家具や内装、その他様々な用途に使われますが、室内におけるホルムアルデヒド放出の最大の原因はこのパーティクルボードであり、頭が重いあるいは頭痛、目が痛い、涙が出る、喉の炎症や咳など、様々な症状を引き起こしています。1995年5月、環境保護表示審査委員会は、「有害物質排出抑制建材」の基準を決め、パーティクルボード・合板・ファイバーボードの3種において、テストルームにおけるホルムアルデヒド放出濃度が0.05ppmを越えず、しかもホルムアルデヒドの代用接着剤であるフェノールあるいはイソシアン酸塩の放出も大幅に削減されている製品にブルーエンジェルが与えられることとなりました。 また木材防腐剤・防虫剤やハロゲン有機化合物(防火剤)を使用した建材にブルーエンジェルは付与されません。こうして消費者は、室内空気をほとんど汚染しない建材を選ぶことができるようになりました。

再生タイヤは廃棄物リサイクル製品として極めて好評です。 ビード、カーカス、スチールベルトなど、タイヤの80%がリサイクル可能です。 再生タイヤのメリットは、価格が安い上に品質も新しいタイヤに劣らないことであり、ドイツではゴム処理中央手工業連盟がこの再生タイヤの品質を保証しています。

ブルーエンジェルは、環境保全に配慮した製品の自発的・積極的な開発・生産を促進させ、同時に、消費者が適切な情報を得ることで日常の消費生活において環境への意識を高めることに重点に置いています。実際、ブルーエンジェルは消費者やメーカーの意識向上にも成果を挙げているのです。

コンテンツ
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